謹んで震災のお見舞いを申し上げます。
 
 平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震及び長野県北部 を震源とする地震で被害を受けられ た皆様に心より お見舞い申し上げます。
   私達学校関係者も、千年に一度という大惨事に対して心を一つにして、被災者の方々の今後の救援に取り組
んでいきたいと思っております。
  
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 大和山神歌 1254番      
こんこんと湧き出づるものよ感激は
火焔
(ほむらと燃えず水のごと澄む( その3)

生きている松風高校の感動の教育Aー

                       理事長 田澤昭吾

 締切が過ぎてしまい、すみません。前回の続きとして、2年生の「青森定期演奏会を終えた私」の感想文をお届けします。
         ○
 私は、定期演奏会を終えた自分が、何か変わっているのに気付きました。
  プログラム第一部の練習の最初の頃は、緊張して自分の奏でる音色の音さえよく分からなかったのですが、だんだんと緊張から解放されていくようになったら、この時のリハーサルでの演奏は、いつもの練習と明らかに違う、という気がしました。
  それは、自分の奏でる音色が違うように聞こえたからです。普段の練習では、音色に伸びがないと、自分でもわかっていたのですが、ゲネプロの曲の時に弾いた音色はいつもと違い、音が弾み、音が伸びているような感じがしたのです。
    リハーサルでこの体験をしてからは、私はいろいろなことに自信が持てるようになっていきました。自分でも不思議でした。
  私たち38期生は、これまで「青森定期演奏会を成功させよう!」と全員が心を合わせて頑張って来ました。もともと音楽が得意でなかった私ですが、それでも良い音を出そうと意識し、日々一生懸命に練習をしてきました。その結果が表れが、演奏会当日のリハーサルで奏でた音色が弾んでいるように聞こえ、音も伸びているように感じたのだと思いました。
  周りを変えたいのであれば、まず自分が変わらななければ変わらないと言われますが、私は、自分がそのキッカケとなれるように、今の状態に満足せず、これからも常に向上心を持って頑張っていきたいと、定期演奏会を終えて強く思いました。(2年男子.S・G)
         ○
  彼は、演奏会までの厳しい練習を一生懸命やってきて、自分の奏でる音色が演奏会当日のリハーサルで、変わってきたという実感を得、そうした自分の演奏の変化に、生きる自信を得たというのです。それは、一つの物事に真剣に取り組み努力してきた人のみが感じる体験知だと思います。しかも、同期生22名みんなで一つの目標に向かって頑張ってきた中で得た自信でもあったのです。
    勿論、指導教諭の適切な指導があつたればこその自己変革であったと思います。しかし、それとて本人の努力がなければ成長は無かったと思います。感動でした。
    もう一人の感想文を紹介します。
         ○
   青森定期演奏会では、38期が一つになって演奏が出来たと感じました。
     練習の時とは少し違う感じがしました。
     本番を迎える前、T先生が「調和と服従」の意味を教えて下さいました。
     それを聞いて私は、気持が楽になり、考え方が変わりました。
   今までは、指揮者を見るとき、リズムだけを考えていましたが、「先生はこんな感じにしたいのかな?」などと考えられるようになったのです。そして、周りの音を聞けるようにもなりました。
   今では、音楽がとても楽しいです。そして、38期の大切さがわかりました。練習中、わからないところがあつたら教えてくれたり、私が困っている時は助けてくれたり、とても嬉しかったです。そして、演奏中、「私は一人じゃない。みんながいる」と、そう心から感じました。38期が大好きになりました。辛いとき、苦しいとき、側にいてくれるのは同期。やっと同期のありがたさ、大切さがわかりました。(2年女子.M・M)
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  彼女の心の変化には、とても感動しました。   
  生徒の前でこの感想文を朗読し、紹介したとき、胸が熱くなりました。人は変われるんだと実感しました。
  この心の変化が、一層彼女の高校生活を楽しく、希望に満ちたものにして欲しいと祈られました。
   松風塾高校の音楽教育は、全員合奏が特色です。       普段は、放課後グランドで泥まみれになって汗を流して白球を追っている野球部の生徒。大多数が高校へ来て初めてやったという女子ソフトボール部の女子。竹刀を振りながら剣道場で汗を流す剣道部の男女部員。そして、銃剣道部の男子。また、応援団として発声練習を、大きな声を出しながら頑張っている男女混合の団員。そうした声を窓の外から耳にしながら、教室で特別講習を受講し、難関大学を目指し、勉強に集中している生徒。  少人数ながらも一人一人がそれぞれの目標に向かって青春の命を燃焼させている生徒達です。
  この生徒達がマンドリン合奏の練習で、定期演奏会が間近になってくる二学期の夏休みから、2年生全員が一緒になって、音楽堂で夏休み一日10時間余に及ぶ練習を17日間も集中して練習しているのです。指導の先生は、シャツの背中が汗で濡れてしまっています。その背中に生徒達は感動し、一層一生懸命に練習に励みます。
  二学期は、9月下旬の青森定期演奏会まで、夕食後の夜、3時間余の時間を、先生と一体となって練習に励んでいます。こうした激しく触れ合う練習を通して、教師と生徒の絆は強く結ばれていき、同期生同士の絆は一層強くなり、心の鎖で結ばれた一つの輪になっていきました。一人一人の生徒の心には、今までの自分とは違った高い理想と目標に目覚めていき、「やれば出来る」という自信が芽生えていました。それは、成長の足跡でした。
  「努力せよ。努力せざるものに成功なし」という音楽堂に伝わる伝統の精神は、いつの間にか生徒一人一人の合い言葉となっていき、それが自分の生きる力へと昇華させていっているのが伝わってきます。
  松風塾高校に熱く燃える教師がいる限り、そして、その熱く燃える教師に応えていこうとする生徒がいる限り、感動の教育は松風塾高校に生き続けていくと、感動しました。只、只、感謝です。(完)
                   (2012.10.16)