謹んで震災のお見舞いを申し上げます。
 
 この度の東北地方太平洋沖地震及び長野県北部 を震源とする地震で被害を受けられ た皆様に心より お見舞い申し上げます。
   私達学校関係者も、千年に一度という大惨事に対して心を一つにして、被災者の方々の今後の救援に取り組
んでいきたいと思っております。
  
              ○                                                           輿石幹事長で再生した
                        民主党に愕然


                     理事長 田澤昭吾

  菅直人首相退陣で民主党代表選挙が8月29日に行われ、決選投票の結果、野田佳彦氏が代表に選ばれ、そのまま翌30日に国会(衆参両院)で新首相に指名され、野田新首相が誕生した。
  確かに、29日の代表選挙の演説会は、NHKテレビで実況放送され、表向きは何かしら新鮮な感じに見えた。しかし、民主党内の、衆参両議員による党代表選挙だけに、地方の民主党議員がおいてきぼりにされたので、すっきりしない党代表選挙にも見えた。
  この選挙では、第一回目に民主党最大派閥小沢一郎派の票を取り付けた海江田氏が143票と過半数に達しなかったので決選投票となり、102票の野田氏と対決となった。結果、野田氏が215票を勝ちとり、海江田氏に38票の差をつけて民主党新代表に選出された。
   マスコミは、党員資格停止処分中の小沢一郎元代表が、この度の党代表選挙で最大派閥の力を遺憾なく発揮したことに触れ、今だ党内に厳然たる力を持っていることに関心を示した。報道局によっては、来年の衆院選挙で小沢氏に代表をやって貰い、舵取りぶりを観察したらどうだろう、などと発言する評論家を出演させるほどであった。
   さて、問題は、野田代表が30日に党内新幹事長に輿石東参院議員会長を起用したことだ。代表戦で新代表に選出された野田氏は、就任の挨拶で「もうノーサイドにしましょう」と実感をこめて述べたことが、何かしら民主党内の複雑さと、それだけに「新たな党づくりをしようよ」という悲痛な願いが伝わってくるようでもあった。その結果、幹事長に小沢氏に通じる輿石氏が起用された。挙党一致を謳った大義ゆえの人事であろうことは理解できるが、「ウーン」と一歩引いてしまった。
  輿石氏は、日教組傘下の山形県教組委員長だった人で、国歌斉唱反対・国旗掲揚反対の国家観の持主だ。選挙の基盤も山形県教職員組合だ。民主党は、政権担当となってから、日教組の道徳反対闘争に沿って「心のノート」配布を文科省から廃止させてしまっている。
  一方、野田新代表は、かつて道徳心の重要性を訴えた政治家で、松下幸之助を塾主とした松下政経塾の第一期生だ。松下幸之助が塾生に語った根底には「人間を育成すること」「人間として成長し成功すること」という価値観がある。野田民主党新代表は、こうした師の心を見失った政治家となっては、栄(は)えある松下政経塾第一期生の名が泣くことになろう。
   「教育の政治的中立はありえない」と公言してはばからない輿石氏は、旧社会党の民主党員だ。輿石氏が民主党を旧社会党のイデォロギーに染めるのを使命として党員活動を行っているとすれば、国民はそれを見抜かなくてはなるまい。
   野田新代表は、2005年10月17日に、民主党内にA級戦犯合祀を理由に小泉純一郎首相の靖国神社参拝を批判する声が多かった最中に、「A級戦犯と呼ばれた人たちは戦争犯罪人でない。戦争犯罪人が合祀されているという理由で首相の靖国神社参拝に反対する論理は破綻している」「参拝の是非は国際政治的な利害を踏まえて為されるべきもので、誤ったA級戦犯理解に基づく是非論はA級戦犯とされた人々の人権侵害であり、人権と国家の名誉に関わる問題である」「東京裁判を受託したという政府や外交当局の見解に寄れば、裁判における南京大虐殺20数万や日本のソ連侵略といった挙行も含め、日本が満州事変以降一貫して侵略戦争を行ってきたという解釈を受け入れることになつてしまう」と、保守派の立場をとっている。見事だ。
  また、外国人参政権についても反対の立場だ。
    中国に対しても、尖閣諸島や沖の鳥島が日本領土であることを堂々と主張し、一貫して中国脅威論を唱える政治家だ。
  野田新代表は、こうした主張こそ民主党の党是として政策を掲げ、中国や北朝鮮を理想とする国家観なき政治家とは一線をかくすべきだ。そこにこそ、民主党が日本に二大政党を実現させると期待された当初に立ち返っていく道があろう。更には、大連合も可能となろう。そうなれば、日本の安定した政治が樹立されていくと思うのだが。
   しかし、今の民主党は、外交問題である竹島問題、尖閣諸島問題、北方四島問題、北朝鮮問題及び拉致問題等で、意見が全く異なるもの同士が寄集まり、民主党 と名乗っている。これでは、政権与党としての責任を、国益という肝心なところで果たせないであろうに。その果たせないであろうに、と言わせる程の肝心な人が、輿石氏なのだ。果たして、野田民主党の行方は、どうなっていくのか。    
                       (2011.9.1)