謹んで震災のお見舞いを申し上げます。
     
 この度の東北地方太平洋沖地震及び長野県北部 を震源とする地  震で被害を受けられ た皆様に心より お見舞い申し上げます。
        私達学校関係者も、千年に一度という大惨事に対して心を一つにし     て、被災者の方々の今後の救援に取り組
んでいきたいと思っておりま     す。
  
              ○                                                      大震災のどさくさにまぎれた
           「火事場泥棒」を斬る

   

                    理事長 田澤昭吾
 
    「火事場泥棒」という言葉がある。火事場のどさくさにまぎれて盗みを働く者、という意味だ。3.11の東日本大震災で、国内が騒然としている矢先、韓国は、正に火事場泥棒同様に竹島の実効支配を強化し、自国の領土のように形づくってしまおうとしている。
   日本は、それに対して有効打を放つことなく来てしまっている。こうした外交交渉で、日本は国の安全と領土を守れるのだろうか。この不甲斐なさを報道記事から拾ってみよう。
  韓国は、大震災後の3月中旬に、竹島に大型ヘリポートの改修工事に着手し、5月末に完了させている。また、既に、竹島には、韓国の警察官が警備隊として常駐(昭和29年6月から)しているが、4月7日の韓国国会で金滉植首相は、「状況によっては、軍隊が駐屯する案も検討する価値がある」と発言している。これが実行されると、竹島に韓国軍が駐屯し、軍事基地化されてしまう。
    日本は、領土・竹島を放棄したわけでない。昭和27年1月に、当時の李承晩韓国大統領が、「李承晩ライン」(海洋主権宣言)を国際法に反して一方的に設定し、勝手に竹島をそのライン内に取り込んでしまっただけのことだ。そのことについては、日本も再三韓国に抗議を続けてきているが、何ら韓国に通じないばかりか、益々実効支配が強められているのだ。 
     更に、4月17日の産経新聞によると、韓国は、竹島の北西約1キロの日本領海内に、「総合海洋科学基地」を建設する計画を発表し、4月下旬にその基礎工事を始めると公表した。そして、韓国政府は、この計画に300億ウォンの予算をつけ、平成25年の竣工を目指して工事を進めるというのだ。建設される建物は、延べ面積約2700u、高さ88メートル(海上からの高さは38メートル)の施設で、完成後は無人で日本海の海洋・気象・地震などが観測される予定だという。日本の領海内に、勝手に韓国の施設が建てられても、日本にそれを阻止する力がないというのは、あまりにも独立国家として不甲斐ないではないか。
  これらのインフラ整備は、東日本大震災で日本がその対策に追われている最中の暴挙で、不法占拠している竹島の実効支配を強化しようとしていることは目に見えている。日本は、それに対して駐日韓国大使を外務省に呼び厳重に抗議しても、「独島は歴史的、地理的に韓国固有の領土であり、日本が関与する事項ではない」と一蹴(いっしゅう)されている。
  また、5月28日の産経新聞の「ソウルからヨボセヨ(もしもし)」のコラム欄に、ソウル支局の黒田勝弘記者が、竹島は韓国の領土と主張する韓国の国会議員等が中心となって、北方領土はロシア領土であるとアピールする目的で、国後島にロシア側から訪問したことが問題になっている、と書いている。これは、ロシアの北方領土支配を、韓国の竹島支配強化の参考にしたいという狙いがあるというのだ。但し、これを逆手にとれば、竹島支配は「戦後のどさくさにまぎれて不法支配」していることを自認しているとも理解もできるというから、面白い記事として読ませて貰った。ただ、この度の国後訪問は、あきらかに日本に対する嫌がらせだというから、こうした行動を平然と行う韓国政治家の質が問われる気がするが、いかがであろうか。
    韓国の竹島実効支配強化策の記事は、まだある。
     7月15日の東奥日報朝刊によると、6月16日に韓国・大韓航空機の最新鋭大型機エアバスA380が、仁川国際空港と成田空港を路線就航前に、大韓航空幹部や報道陣を乗せて竹島周辺の上空をデモ飛行したというのだ。これに対して松本剛明外相は、6月24日に記者会見し、大韓航空のこうした行動に対して「到底受け入れられない。極めて遺憾だ」と強調した。その後、松本外相は、大韓航空の竹島上空接近のデモ飛行に抗議するため、7月18日から1カ月間、全ての大韓航空機を利用しないよう外務省全職員に、7月14日までに指示を出している。
  外務省が領有権問題をめぐって相手国の民間機利用に対して自粛を決めたのは初めてのことだというから、日本も外交交渉で強気に出ることもあるのだと、少しは安堵した。韓国外交通商省は、早速その日の14日に在韓日本大使館公使を呼び指示の撤回を求めたが、日本側は「問題は大韓航空の行動だ」と応じなかったというから、「日本もやればできるじゃないか」と見直した。
    7月18日以降、韓国政府が日本のこうした施策に対してどのような新たな措置を取ってくるか注目されるが、「負けるな日本!」と見守りたい。
   こうした一連の竹島を巡る韓国の動きは、3.11の東日本大震災以降の出来事である。日本が大震災の措置でんてこ舞いになっている最中の暴挙だから、隣国として信義にも悖る行為だと指弾されても仕方がなかろう。
     日本国憲法の前文には、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあるが、国際政治の中で「諸国民の公正と信義に信頼」して平和が維持できるまでになるには、またまだ遙か彼方の世界のことだ。そして、そのことは、国民の平和と安全を守るに、あまりにも無責任な政治姿勢であるとしかいいようがない。
   何故なら、竹島にしろ、北方四島にしろ、戦後のどさくさにまぎれて、韓国とソ連が火事場泥棒同様に不法支配してきた日本の領土だからだ。しかも、厚顔無恥にも、益々、その実効支配を強めてきているのだ。この事実の上に立って、どうして韓国、ソ連(ロシア)の「公正と信義に信頼」できようか。現実を直視して、政治は行うべきであり、特に、日本の平和と安全、そして、領土を守ることは、政治の根幹であることを忘れてはなるまい。日本の政治家も、外務省も、主権国家日本の権威をしっかりと守って欲しいと頼みを掛けたい。
  次回は、東日本大震災後のロシアと中国のどさくさまぎれの暴挙を拾ってみる。
                                          (2011.7.18)