一.占領軍はわが国の国土を奪い取って、国を潰そうとは思っていない。アメリカにとって日本はなくすることのできない国だから、復興再建のために必要な物資も資金も食糧も援助するだろう。
二.ただし、占領軍の中心勢力であるアメリカは、三年や五年で占領政策を解除しようとは思っていない。少なくとも三十年は占領しているつもりのようである。
三.この三十年間に日本人はアメリカの物量に圧倒され、アメリカかぶれしてしまうだろう。その反対に、何でも世界の第一番でないと気の済まないアメリカはきっと行き詰まる。アメリカの目は東洋、とくに日本に向くに違いない。今はアメリカが援助するので何とかなるが、その三十年先が日本の独立の危機だ。その日を予測してわれわれ宗教を勉強した者は三十年先の日本のために準備をしよう。そのためには、英語を勉強し直し、同時に日本の宗教と文化を勉強して、日本の文化を英語で語る能力を備えよう。
四.敗戦の混乱で今は宗教学者の出番はないが、三十年先には必ずその時機が来るから、その時には、学問の立場で宗教を守るか、宗教者はこのように生きるという実践の立場で立証するかのいずれかを取ろう。
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