教育勅語の精神を生かした「道徳教育」の復興なるか  
                       
  先日、青森県学校法人理事長協議会で理事会と総会がありました。この会は、私が会長を務めさせて貰っていますので、四月十二日の松風塾高等学校開校四十周年記念式典に参列して下さった先生方から、「素晴らしい式典でした。感激しました」と仰って戴き、安堵したところです。
 会議では、平成二十六年度の事業計画を検討することになっていましたので、皆さん色々ご意見を述べてくれました。その中で、年に一回開催する研修会のテーマを「私学がもっと勇気を持って頑張っていけるような講演を聴きたい」「私学の存立の意味とは何か。私学の特色は何かという、私学の原点を見直せるような講演を聴くようにしたい」などという意見が出されました。皆さんは、各学校法人の理事長ばかりですから、こうした意見は私学の活性化につながっていくと感じながら、議事進行させていただきました。本校の式典が何かしらの刺激になったのかなと、勝手に思い込んで気を良くして会議を進めさせて戴きました。
  理事長さん方は、式典に参列した生徒の皆さんの姿を見て、「松風塾の生徒さん素晴らしいですね」と、みんな異口同音におっしゃって下さいましたので、松風塾の私学の私学たる所以を見て貰ったと思い、自己満足しているところです。
  松風塾は、小規模校の私立学校ですが、私学としての建学の精神を教師・生徒が共に仰ぎ見て、その精神を一人一人がわが心根としていく鍛錬をし、学びの業に努めていることを感じ取ってもらえる学校であって欲しいと願っています。それが創立者田澤康三郎先生の願いでもあると思い、これからも教師と生徒が一丸となって崇高な理想を目指して学ぶ松風塾高校であってくれることを期待します。そのためにも、一人一人が理想に向かって頑張っていく青年道場としての松風塾であり、日本の伝統的な精神文化を守っていこうという意気に燃えた青年の学舎である松風塾にしていきましょう。青森県下の私学の理事長・校長先生方も、私学としての新たな息吹を発していこうという意気に燃えていますので、私達もそれに倣って「新たなる飛躍を」目指して進んでいきましょう。
 皆さんは、今注目されている松風塾の生徒達ですよ。それだけに、視野は世界大に広く眺め、そして、為すべきことは足下の為すことを完全に正しくやり遂げて下さい。
 崇高な精神を見つめ、そして、自分の生活をしっかりと着実に行っていくこと。これを「着眼大局・着手小局」と創立者田澤康三郎先生はおっしゃられていました。「Think globally and act locally」、目標は高く、そして、足下は着実に、その目標に向かって日々精進していきましょう。
 今日は、産経新聞五月十一日の紙面に、「『道徳議連』来月発足 超党派、教科化を後押し」という見出しの記事が掲載されていましたので、それを読んでみます。
  人格教育の重要性を訴える超党派の「人格教育向上議員連盟(仮称)」(会長・下村博文文部科学相)が六月  上旬にも発足することが十日、分かった。明治二十三年に発布された教育勅語を参考として教育のあり方を   根本から見つめ直し、政府内にある道徳の教科化の動きを後押しする狙いだ。議連には下村氏のほか、民主  党の笠浩史元文科副大臣、日本維新の会の中田宏国対委員長代理らが参加する。十三日にも準備会合を   開き、教育問題に精通した保守系議員を中心に百人規模での発足を目指している。
  政府は今年二月の中央教育審議会(中教審)総会で、道徳の授業を小中学校の正式な教科にするよう諮問   しており、秋までに答申が出る見通しだ。議連発起人の一人は「子供の時は、知識の詰め込みよりも人格、教  養を高めていくべきだ」として、道徳の教科化の必要性を訴えている。
  議連が着目するのは、教育勅語に記されている「兄弟・姉妹は仲良くしましょう」「人格の向上に努めましょう」  などの十二の徳目。下村氏は「今でも十分に通用し、中身は普遍性がある」と語っている。議連では教育勅語  の精神を道徳教育にどう生かすかも議論する考えだ。「親のモラル低下も最近の教育問題の一つ」(議連関   係者)として、規範意識を親世代にも浸透させるために道徳教育への親の参加の是非などに関しても意見交  換する。
 こういう動きがようやく出てきました。日本は今、創立者田澤康三郎先生の目指した方向に国をあげて取り組もうとしています。皆さんは、朝会で週に一度、教育勅語を奉読しています。宗教でも、一年生の時に教育勅語について勉強しますし、定期考査で試験問題としても扱っています。
 教育勅語は三つの構成からなっています。一つは、日本建国の由来と、悠久な歴史の中で培われてきた国風・国柄の美風を教育の根源とするということです。
  天照大神から神武天皇に至るまでの代々皇室のご先祖としての皇祖、神武天皇から歴代の天皇としての皇宗、つまり、皇祖皇宗と連綿と続いてきた皇室を中心に営まれてきた日本の長い歴史の中で、私達の祖先が建国以来大事にしてきた理想を教育の目標としてきました。その理想とは、人の守り行うべき正しい道であり、その道によって成り立つ道義国家の樹立です。その理想を目指して国造りを進めて来ました。そのために私達の祖先は、忠孝両全の道を全うして、全国民が心を合わせて努力してきた結果、今日に至るまで見事な成果をあげてきましたことは、日本の優れた国柄の賜であり、教育の根本も道義国家の達成にあると信じます。このように、教育勅語は、冒頭に謳っております。
  日本は、国民一人ひとりが、人の守り行うべき正しい道を全うしていく国を目指して国造りが始められたのです。人としての正しい道を守り行っていくことを国民一人ひとりの徳目とする国家を理想とし、日本の国の悠久な歴史が築かれてきたのです。
  二つ目は、その上に立って、国民として遵守し、実践すべき十二の徳目があるということです。その十二の徳目は、次の通りです。
 Ⅰ孝行(子は親に孝行しましょう)
 Ⅱ友愛(兄弟姉妹は仲良くしましょう)
 Ⅲ夫婦の和(夫婦はいつも仲睦まじくしましょう)
 Ⅳ朋友の信(友達はお互いに信じあってつきあいましょう)
 Ⅴ謙虚(おごり高ぶらず、慎み深くいたしましょう)
 Ⅵ博愛(博くすべての人に愛の手を差し伸べましょう)
 Ⅶ修学・修業(勉学に励み、職業を身につけましょう)
 Ⅷ智能啓発(智徳を養い、才能を伸ばしましょう)
 Ⅸ徳器成就(人格の向上につとめましょう)
 Ⅹ公益世務(広く世の人々の社会のためになる仕事に励みましょう)
 ⅩⅠ遵法(法律を守り、社会の秩序に従いましょう)
 ⅩⅡ義勇(正しい勇気を持ってお国のために真心を尽くしましょう)
 十二の徳目は、人として守るべき道であり、国民として遵守すべき道であるとしたのです。
  三つ目は、この十二の徳目、道徳の教えは、私達祖先の遺訓であり、それは歴史的にも世界的にも通用する人間として守るべき正しい普遍的な価値・道であるから、天皇も国民も共に一体となって、努力して人格向上につとめていきましょう、ということです。
  十二の徳目は、日本人だけの道というのではなく、人間として守るべき道であるということです。
  以上、三つの構成で教育勅語が成り立っているということを、再度理解して下さい。
  以上の様に、下村博文文部科学相が会長となって、超党派で「人格教育向上議員連盟(仮称)」(議連)を発足させ、教育勅語を参考にしながら道徳を教科化する動きを後押しするようです。
  先ほどの新聞によると、政府は、今年二月の中央教育審議会(中教審)総会で、道徳の授業を小中学校の正式な教科にするよう諮問しており、秋までに答申が出る見通しだそうです。
  議連発起人の一人は、「子供の時は、知識の詰め込みよりも人格、教養を高めていくべきだ」として、道徳の教科化の必要性を訴えています。議連が着目している道徳の規準は教育勅語に記されている「兄弟・姉妹は仲良くしましょう」「人格の向上に努めましょう」などの十二の徳目なのだそうです。下村会長も、十二の徳目については「今でも十分に通用し、中身は普遍性がある」と語っています。議連では、教育勅語の精神を道徳教育にどう生かすかも議論する方針のようですから、注目されます。そして規範意識については、「親のモラル低下も最近の教育問題の一つだ」という意見もあり、親世代にも浸透させる必要があるとして、道徳教育には親の参加の是非も意見交換するようです。
  こうした動きを見ていますと、昭和三十年五月の大和山松風塾開塾当初から教育勅語を古典として読み、その精神を人間の基本的な道徳として学ばせてきた創立者田澤康三郎先生の識見に敬服させられます。松風塾で行ってきている道徳教育・心の教育・宗教教育は、古今東西の普遍な真理をよりどころとしてなされてきていることに、皆さんは自信を持って、誇りを持って学び、習得に努めて下さい。
  今日は、新聞で報道された道徳教育に関する記事を紹介しながら、戦後日本の教育の場で置き忘れてきた道徳教育のことについて、一緒に考えてみました。
白人の侵略が始まった
                               ( 2014.05.19)