松風塾高校に見る宗教教育 
             ー変わる生徒の心の軌跡ー
                            

  3月1日は、第37期生卒業式である。卒業式が近くなると、本校の宗教教育は旨くいったのだろうかと、その度に思う。それは、教科としての「宗教」の授業を担当しているから特にそのように感じるのだと思う。
  1年生から3年生まで、かれこれ30数年担当し続けて来ても、いつもこう思うのだ。
  いつの頃か、3年生に、3年間の心の総決算のつもりで、「私と信仰」についての作文を、学年末考査で答案用紙に書いて貰うことにした。
  実施した当初は、試験の時間内で、表に授業でやってきた試験問題、裏に課題として「私と信仰について書いて下さい」と提示し、自分の3年間の心の記録を書いて貰うことにした。
  近年は、予め課題の用紙を渡しておいて、じっくりと自分の今の心境を書いて貰い、「宗教」の学年末の試験当日、答案用紙と一緒に提出して貰うことにしてきた。
 自己満足かも知れないが、実施した当初から、一人一人の「私と信仰」の作文を見て、「松風塾の宗教教育は成功した」と、その内容に感動してきた。
  作文には、宗教の授業だけのことが書かれているわけではない。3年間の全寮生活と本校の教育活動全体の中から感じ、考えてきたことが多い。私はその作文を見て、生徒達の心の記録だ、と思っている。
  そして、その作文を見ては、その都度、多感な青年期を松風塾高校で学んできたことによって、一人一人が「より良く変わってきた。成長してきた」という心の軌跡を実感させて貰ってきた。
  作文を一読して、一人一人にコメントを書き終えた日は、自室に帰って来てから夜の一杯をやりながら、「教師冥利に尽きる」と一人で満足し、納得してきた。ずっとだ。
  客観性がある評価であるかはともかく、担当教師としての実感である。
 今回は、今卒業する生徒の「私と信仰」の作文を紹介し、松風塾高校教育の一端を読者の皆さまにお届けさせていただく。
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   私は、小学五年生の時に、初めて自分が大和山信者と知りました。
 その時の私は、「宗教=得体の知れないもの」としか思っていませんでした。 自分がいつのまにそんなものに入っていたのか、と驚いていました。
    しかし、「子供会位は出なさい」という親の進めと、「おやつが出る」という言葉に誘われて、金木教区の子供会に参加し、そして、小学校の林間学校、松風塾サマースクールを通して、松風塾高校を知りました。 その頃には、大和山を「得体の知れないもの」とは思わず、むしろ心の支えとして感じるようになっていました。
    松風塾での3年間は、私にとって貴重な生活でした。松風塾に入学せず、地元の高校にでも入学していたら、間違いなく高校中退し、家を飛び出して、好き勝手なことをやって、人生を無駄にしていたと思います。
     松風塾高校に入学して得たことは、人との協調性、親への感謝、国を思う心、そして、誰かのために祈ることです。三年の時は、当然、受験生となりますが、自分のために祈ることの他に、同じく頑張っている同期のために祈る自分が居ました。これは、中学までの私には、考えられないことでした。同期の中には、私も含めた皆が良い結果になるよう毎日祈っている仲間も居ました。そのことを知った時、初めて祈り合うということの意味と、喜びを知りました。
    また、3三年間の「宗教」などの授業を通して、日本という国に誇りを持てたことも、大きな進歩でした。
    私の進路は、陸上自衛隊に決まりましたが、もし、松風塾に入学していなければ、そんな選択はなかったと思います。もし、あったとしても、行く所がなかったから、などの適当な理由だったと思います。
   しかし、今は、自分の国のために、誰かのために、公のために、と言う気持でその選択をしました。第一志望の警察も、この国の自分の育った県のために尽くしたいと思ったからでした。 このように考えられたのも、大和山の信仰に触れ、松風塾に入学したからだと思います。
  また、人生という大枠で見れば、、中学までは、「あれがあったから、あんなことがあった」「あれをしたから、あんな目にあった」など、ネガティブに自分の人生を見ていましたが、高校に入り、『教のしづく』一一四番の「運命を呪うべからず」を読んでから、「あれがなければ、これがなかった」など、ポジティブに自らの人生を見ることが出来るようになりました。
  入学した時は、行く所がなかったから仕方なく、と思っていましたが、今はなるべくして大和山信者となり、入るべくして松風塾に来たんだと思っています。  3年間、ありがとうごさいました。 
(3年1組 男子S・S)
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一読し、松風塾高校の生きている教育を御理解戴ければ幸いである。大和山聖地に隣接する全寮制の松風塾高校の教育環境は見えざるものに対する畏敬の念を培い、自己の真実を見出し、成長を促す青年道場として、開塾・開校以来存立している、感謝される。   (平成25年3月1日号)